午前10時00分開議
○委員長(道畑 克雄)
・ 開会宣告
・ 議題の確認
1 調査事件
(1) 水産振興について
○委員長(道畑 克雄)
・ 議題宣告
・ 本件 に関 しては 、前 回の委 員会に おいて 、「 つく り育て る漁業 の推 進」に つい て調査 項目とす るこ とを確認していた。また、本件にかかわり、7月11日付けで、正副調製資料を配付している。
・ まず、配付した資料の説明をしたい。資料をご覧願う。1のつくり育てる漁業―栽培漁業―につい てだが北海道水産林務部の資料を抜粋の上、資料1としている。つくり育てる漁業―栽培漁業―は大 きく分けると資源増殖、養殖業から成り、そのうち資源増殖については、種づくりと漁場づくりに分 けられる。種づくりでは種苗生産、中間育成、放流を、漁場づくりでは魚礁設置、増殖場造成、漁場造成を、 養殖業では生産、養殖場造成、漁場環境保全を行っている。
・ 2の当市の取り組みについてだが、つくり育てる漁業にかかわる当市の施策について記載している。
・ 3の参考資料についてだが、まず資料2として、北海道水産林務部の平成27年度水産業・漁村の動 向等に関する年次報告概要版を添付している。3ページをご覧願う。平成26年の本道海面漁業・養殖 業の生産量は127万トンで前年に比べ2.8%減少、生産額は3,017億円で前年に比べ4.0%増加している。 栽培漁業の対象魚種は全生産量のうち53%、生産額では60%を占めており、栽培漁業が本道の漁業生 産において重要な役割を担っていることがわかる。
・ 続いて資料3、4として、海洋環境の変化や気候変動に関する資料を添付している。
・ 6ページをご覧願う。近年の海水温の上昇により、高水温を好む魚種が生息・回遊域を北上させる 一方 で、 低 水温 を好 む魚種 は日本 周辺水 域ま で南 下しな くなる などの 現象が 発生 して いる。 当市に お いて は、 ス ルメ イカ の漁獲 量が減 少し、 ブリ の漁 獲量が 増加し ている ことも 、こ れに 関連し ている と 思われる。
・ 配付した資料の説明は以上となるが、本日の調査については各委員から今回配付した資料および前 回配 付し た 資料 の詳 細にか かわっ て、配 付の とお り確認 事項を いただ いてい るの で、 理事者 の出席 を 求め、その件について説明を受けたいと思うが、いかがか。(「異議なし」の声あり)
・ 異議がないので、そのように決定する。
・ 発言の順番だが、予算・決算の分科会での審査の方法にならい、大会派順にご発言いただきたいと 思うので、よろしくお願いする。
・ それでは、理事者の出席を求める。
【農林水産部 入室】
・ それでは、事前に確認事項を御提出いただいた委員から、改めて趣旨など補足の上ご発言いただき、 説明を受けていきたいと思う。
・ それではまず、小林委員からお願いする。
○小林 芳幸委員
・ 前回 の資 料の中 で函 館市の 漁港が 25、港 湾が 2つ、 船揚 場が約 580カ 所という 内容だった。資 料の 4ページの漁村の動向ということで、こちらに漁村の現状も書かれている。過疎化や高齢化が進んで いるが、函館市の高齢化等の現状をもう少し詳しくお伝え願う。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ この場でお詫びをさせていただきたいが、本日網走市のほうで北海道市長会の水産担当課長会議が あり、この会議数ヶ月前から決まっていて函館市からも議題を提出している関係上、水産課長が網走 へ出張しておりまして本日の委員会欠席をさせて頂いているので、まずもってお詫びをさせて頂きた いと思う。
・ 25漁港有り、漁船の数が昨年度の構成調査の結果だが、登録されている動力漁船の隻数が2,724隻、 実際に利用している漁船の隻数が2,285隻で、約500隻の差があるが、ほとんどが船外機船――いそ船 ですね、漁港に登録しているが自宅近くの船揚場を利用しているといった実態にある。また、高齢化 の実態という質問があったが、かなり高齢化が進んでおり65歳以上の漁業者が4割程度となっている。
○小林 芳幸委員
・ 高齢化が進んでいくと漁師の数も減っていき、沖に出れない漁師さんもふえてくると思うが、松前 町の漁港にイカを誘い込んでリタイヤした漁師さんに漁をしてもらうだとか、負担が少ない形でリタ イヤした、またはリタイヤしそうな漁師さんに漁に出てもらうような体制をつくって行くのはどうか、 という話を聞いたことがある。そのような考え方で漁港で、松前はそのような考えでイカを誘い込む とか、または聞いた話だと上ノ国のほうでも漁港でウニの養殖、増殖等も行っていると聞いているの で、函館市で今後このような状況になった場合に、たくさんある漁港を利用して養殖等の可能性はあ るのかお聞きしたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 漁港を増養殖で使用できないかということのお尋ねだ。漁港を増養殖の場として使用するための国 の事業が今年度からスタートしており、その経過からご説明すると、平成25年10月に国でインフラの 老朽化対策の推進に関する関係省庁連絡会議を設置しており、インフラの戦略的な維持管理、あるい は更新などの方向性を示す基本的な計画として、インフラ長寿命化基本計画をその年の11月に策定し た。水産庁ではこの基本計画の、行動計画にあたるものを平成26年8月に策定したが、この行動計画 により漁港や漁場、あとは海岸保全施設なども対象となるが、中長期的な維持管理やその更新にかか るライフサイクルコストの縮減、予算の平準化を実現しようとする内容になっている。この行動計画 に基づく事業として、陸揚げや集出荷などの漁港機能の集約を考えており、あいた既存の漁港の静穏 水域を増養殖の場で活用するということだ。既存のストックを再活用することを推進する事業が今年 度スタートしている。
・ 道内においては桧山管内の乙部町の乙部漁港と旧元和漁港において国のモデル事業がスタートして いる。北海道が事業主体となり整備を進めるわけだが、その調査を今年度始めている。本市管内の漁 港についても漁船が減ってくれば漁港の統廃合が考えられるので、その場合はその廃止された漁港の 静穏水域を増養殖の場で使うということもあり得ると考えている。ただ、下海岸、津軽海峡に面した
漁港は潮の流れが速くて漁港に砂が入ってくる状況だ。戸井地域の漁港であれば、かなりしゅんせつ をしなければ漁船が腹つっかえるというような状況もあるので、仮にウニを養殖するとなれば、砂の 侵入を防止するとか岩礁帯をつくるとか、そのような対策も必要になるかと考えている。
○小林 芳幸委員
・ なかなか函館の潮が速いということで様々な障害があると思うが、今後は集約されていく漁港だと 思うので、そのあいたところをどうやって使っていくかというところも今後の課題になってくるので はないかと思う。先ほどの上ノ国の小砂子地区では、ウニの身が少なくて漁港に入れて餌を与えて、 身を大きくしてまた放流するというような事を若い漁師達がやっているという話を聞いたことがある ので、今後函館市の漁港としてどのような形でやっていけたらいいのかと考えていったほうがいいと 思う。
・ 次に同じ4ページの食の安全・安心や消費拡大に向けた取り組みということで、ホタテ貝の貝毒だ とか放射性物質の検査等書かれているが、今後、海外では和食が今はやっているが、輸出にも目を向 けていかなければいけない。また、ヨーロッパではEU・HACCPになるとすごく厳しい基準だが、 これから求められるのは衛生管理の部分が消費者にとっても注目する部分だと思う。水産庁で行った 調査では、消費者に聞くと、漁港の衛生管理の情報があれば買い物の参考にするという結果も多く出 ているので、今後衛生管理の部分が大事になってくるのではないかと思う。そこで函館の漁港の衛生 管理の現状についてお聞かせ願う。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 本市管内の漁港での衛生管理の状況ということだが、まず本市管内の漁協のほうでは、平成20年に それぞれ衛生管理マニュアルを策定している。そのマニュアルの中で使用する資材の洗浄は当然だが、 異物の混入への対策、温度の管理をマニュアルで定めている。あと漁港の衛生管理としては第3種漁 港である函館地域の函館漁港と南茅部地域の臼尻漁港については国のほうで屋根付き岸壁を整備して いる。また、ほかの漁港でも海水の菌を減らす滅菌装置が整備された荷さばき施設が、一部の漁港に あり、戸井地域の釜谷漁港、汐首漁港、戸井漁港。恵山地域では大澗漁港と山背泊漁港。あと、漁港 ではないが、椴法華地域の椴法華港。南茅部地域の木直漁港、尾札部漁港、川汲漁港、川汲漁港の安 浦分港、臼尻漁港、大舟漁港の1港湾11漁港に整備されている状況だ。
○小林 芳幸委員
・ 水産庁のほうで衛生管理のマニュアルがあって最低限やる内容はあると思うが、それ以上にこれか らは求められると思う。お金のかかる話でもあるので、国の問題になってくるのかもしれないが、函 館市での高度衛生管理、そこまでできるような体制を今後つくって輸出の拡大にも役立っていかなけ ればと思った。海外では特にだし文化がないので、函館市は特にコンブがあるので、だし文化が海外 に波及していけば、今後輸出関係ももっとふえていくかと思うので、衛生管理等しっかりこれから行 っていく体制も見ていかなければと思った。最後に函館市管内の漁港の鮮度保持機能がどのようにな っているかお聞かせ願う。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 本市管内の漁港の鮮度保持施設のお尋ねだ。鮮度保持施設は製氷・貯氷施設が想定されるが、戸井 地域では釜谷漁港と戸井漁港、恵山地域では大澗漁港と山背泊漁港、椴法華地域の椴法華港、南茅部
地域の木直漁港、尾札部漁港、川汲漁港の安浦分港、臼尻漁港、大舟漁港の1港湾9漁港に製氷・貯 氷施設が整備されている。そのほかに水産物地方卸売市場の隣接地に函館水産製氷協同組合が運営す る製氷・貯氷施設もある。
○小林 芳幸委員
・ 魚なので鮮度が1番大事なので、こちらも今後研究していかなければならないと思った。私の質問 は以上で終わる。
○委員長(道畑 克雄)
・ 次、中嶋委員お願いする。
○中嶋 美樹委員
・ 函館市では、ウニ、アワビ、ナマコの種苗放流事業に対し支援を行っているが、その事業内容をお 知らせ願う。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 種苗放流事業の事業の内容ということだが、市では、つくり育てる漁業を促進し、漁業者の経営安 定を図るため、市内の漁協や漁業者で組織する部会が行っているウニ、アワビ、ナマコの種苗放流事 業で、また他管内の漁協などから購入した天然または人工種苗の購入費に対して補助金を交付してい る。補助対象経費としては、消費税課税事業者である漁協については税抜きの種苗購入費、消費税課 税事業者ではない部会については税込みの種苗購入費を補助対象経費としている。補助率については 現状は2分の1としている。また市のウニ種苗センター、戸井と恵山にあるが、こちらで生産したウ ニの種苗については、補助金相当額を加味した価格を設定しているので補助金の交付はしていない。
○中嶋 美樹委員
・ 市内の漁協などが行っている種苗の放流事業で使用している種苗の天然と人工の種別や放流数など を伺いたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 種苗放流事業で使ってる種苗の種類や個数ということだが、まずウニについては漁協でも地区によ って使用している種苗が異なる。今年度については、まず函館市漁協だが、根崎地区では、戸井種苗 センターで生産したバフンウニの5ミリサイズの人工種苗を5万個、キタムラサキウニの5ミリサイ ズの人工種苗を55万個放流している。石崎地区では、ひやま漁協から購入した奥尻のキタムラサキウ ニの30ミリから40ミリサイズの天然種苗を10万個放流している。この漁協のその他の地区では、松前 さ く ら 漁 協 か ら 購 入 し た キ タ ム ラ サ キ ウ ニ の 3 0 ミ リ か ら 4 0 ミ リ サ イ ズ の 天 然 種 苗 3 4 万 個 放 流 し て い る。続いて銭亀沢漁港については、ひやま漁協から購入した奥尻のキタムラサキウニの30ミリから40 ミリサイズの天然種苗を7万個放流している。戸井漁協については、まず戸井西部地区では戸井ウニ 種苗センターで生産したキタムラサキウニの5ミリサイズの人工種苗を40万個放流している。東戸井 地区では、戸井ウニ種苗センターで生産したバフンウニの5ミリサイズの人工種苗を40万個、キタム ラサキウニの5ミリサイズの人工種苗を35万個放流している。えさん漁協については、恵山ウニ種苗 セン ター で生 産した キタム ラサ キウニ の5 ミリサ イズの 人工種 苗を 椴法 華地区 を含め 190万 個放流 し ている。最後に南かやべ漁協については、上磯郡漁協から購入した知内の種苗センターで生産したバ フン ウニの 5ミ リサイ ズの人 工種 苗を漁 業者が 中間 育成し 、15ミ リサ イズま で成長 させ た種苗 を100
万個放流している。
・ 続いてアワビについては全て人工種苗だ。函館市漁協では4つの部会がせたな町から購入した40ミ リサイズの人工種苗を3万6,500個放流している。銭亀沢漁協でも部会が事業を行っており、せたな町 から 購入し た40 ミリサ イズの 人工種 苗を 5,000個 放流し てい る。 戸井漁 協につ いては 、小安地区 で熊 石にある北海道栽培漁業振興公社から購入した30ミリサイズの人工種苗を13万個放流している。釜谷 地区では、せたな町から購入した40ミリサイズの人工種苗を5万個放流している。
・ 最後にナマコについても全て人工種苗だが、えさん漁協が上ノ国町のマルハニチロ上ノ国海産から 購入した30ミリサイズの人工種苗を椴法華地域を含め10万個放流している。南かやべ漁協については、 熊石にある北海道栽培漁業振興公社から購入した10ミリサイズの人工種苗を10万個放流している。ま た、補助金は交付していないが、戸井漁協がみずから生産した15ミリサイズの人工種苗3万個を放流 する予定になっている。
○中嶋 美樹委員
・ 委員長、ただいま答弁いただいた内容だが、資料として配付していただければと思う。できれば単 価も入れてお願いしたいが、いかがか。
○委員長(道畑 克雄)
・ 今御答弁いただいたもの、ペーパーでということか。(「はい」と中嶋委員)
・ 資料としてつくってあるものであれば出していただくということで、出せるのであれば速やかにお 願いできるか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 既存のデータがあるので、今年度の種苗放流実績あるいは予定の個数でよろしければすぐに資料は 用意できる。
○委員長(道畑 克雄)
・ それでは後ほど資料としていただくということで、皆さん御異議なければそうするがいかがか。(「異 議なし」の声あり)
○藤井 辰吉委員
・ 単価も含めてということか。
○中嶋 美樹委員
・ 1個あたりいくらとかあるのであれば、入れてもらえると助かる。
○委員長(道畑 克雄)
・ それは出せる限り、データとして用意されてる限りでということになると思う。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 資料については提出する。
○中嶋 美樹委員
・ 質問に移る。市ではウニの種苗の生産供給事業を行っているが、事業内容を伺いたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 市では低廉なウニ種苗を漁協に供給するために先ほども答弁したとおり、戸井地域と恵山地域に2 つのウニ種苗センターで人工種苗を生産している。ウニの生産業務については、それぞれ戸井漁協と
えさん漁協に委託しているが、今年度は戸井ウニ種苗センターで、函館市漁協の根崎地区から受注し たバ フン ウニの 5ミリ サイ ズの人 工種 苗を5 万個、 キタム ラサキ ウニ の5ミ リサ イズの 人工種 苗を 55 万個、戸井漁協から受注したバフンウニの5ミリサイズの人工種苗を40万個、キタムラサキウニの5 ミリサイズの人工種苗を75万個、合計でバフンウニの5ミリサイズの人工種苗を45万個、キタムラサ キウ ニの 5ミ リサイ ズの人 工種 苗を13 0万個 を生 産して いる。 恵山の ウニ種 苗セ ンタ ーでは えさん 漁 協から受注したキタムラサキウニの人工種苗を190万個生産している。また、種苗の価格については、 先ほど補助金も加味した価格と答弁したが、1個あたり税抜きで3.75円としている。
○中嶋 美樹委員
・ 市ではウニの種苗を漁協に供給するためにウニ種苗センターでウニの種苗を生産しているとのこと だが、それぞれのウニ種苗センターの施設の概要を教えてください。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ それぞれのウニ種苗センターの施設の概要だが、まず、戸井ウニ種苗センターについては、平成5 年度から供用を開始し、市町村合併で旧戸井町から函館市に引き継がれた施設だ。生産能力は最大で バフ ンウ ニの 人工種 苗を2 40万個 生産す るこ とが 可能だ 。また 、恵山 ウニ種 苗セ ンタ ーにつ いては 、 平成2年度から供用を開始し、同じく市町村合併で旧恵山町から函館市に引き継がれた施設だ。生産 能力は最大でバフンウニの人工種苗300万個生産することができる。
○中嶋 美樹委員
・ ウニ種苗センターは市町村合併の際に旧戸井町と恵山町から引き継がれた施設とのことで、建設さ れてから相当の年数を経過していると思うが、ウニの種苗生産で支障を来すことはないか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 両種苗センターともに、供用開始から20年以上が経過しており、かなり老朽化が進んでいる。その ため取水ポンプやろ過装置のトラブルが毎年度発生しており、市としては速やかに修繕し、ウニ種苗 の生産に支障を来さないようにしている。
○中嶋 美樹委員
・ 老朽化からの設備のトラブルが多いようだが、もしこの種苗センターが機能しなくなった場合、市 内の漁協が放流しているだけのウニ種苗を確保することはできるのか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 市内 の漁 協全体 で今 年度放 流する ウニ種 苗は 全体 で516万 個だ 。その 内訳と しては ひやま漁協 と松 前さ くら漁 協か ら購入 してい る天 然種苗 が51万 個で 全体の 約9.9 %、市 の種苗 セン ターで 生産し てい る人工種苗が365万個で全体の70.7%、上磯郡漁港の知内種苗センターで生産された人工種苗が100万 個で全体の19.4%となっている。仮に市の種苗センターの機能がストップした場合、ほかから調達す ることが難しいため、ウニの種苗の必要量を確保することは極めて難しいと考えている。
○中嶋 美樹委員
・ 各漁協が放流しているだけの種苗の確保は困難とのことだが、ウニの種苗生産と供給について、函 館市としてこの先どのように考えているか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 市の種苗センターの機能がストップした場合にはウニ種苗の必要量を確保することが極めて難しい
状況が発生するため、この生産機能を維持していかなければならないと考えている。そうしなければ つくり育てる漁業も促進できないと考えている。農林水産部としては今の施設の寿命を延ばしながら、 次どうするかを考えており、現在は市が設置しているが事業主体をどうするか、あるいはイニシャル とランニングのコストも考えなければ種苗の価格に跳ね返ってくるので、様々な角度から検討してい る最中だ。
○中嶋 美樹委員
・ つくり育てる漁業を行政として推進するためにも、早めに方向性を検討してもらいたいと思う。
・ 次に水産海洋研究連携推進事業についてお聞きしたいが、この事業で導入しているユビキタスブイ とは、どのようなもので、どんな目的で導入しているのか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ ユビキタスブイについてのお尋ねだが、このブイについては、多層水温観測システムのことで、公 立はこだて未来大学が開発したシステムだ。小型のブイに水温計のセンサーと流向・流速、塩分セン サーが設置されており、このセンサーで観測したデータが未来大学のサーバーに蓄積される。この蓄 積されたデータは誰もが閲覧可能なオープンデータとして配信されており、陸にいながらスマートフ ォンなどでも見ることができるので、漁業者はこの情報と長年の経験と勘をもとに、例えば出漁海域 を決めるとか、養殖コンブの沖だしの時期を決めるとか、養殖コンブの管理をする上で利便性が向上 しているものだ。函館以外でも稚内や留萌など道東でも既に導入されている。またこのユビキタスブ イを設置することで、海洋環境データの観測網を整備し、これらのデータを蓄積することで、海洋環 境の変化を的確に捉えることが可能になると考えている。
○中嶋 美樹委員
・ このユビキタスブイはどういうところに今設置しているのか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ ユビキタスブイの設置箇所だが、昨年1月に恵山から戸井にかけて養殖コンブの大規模な芽落ちや 脱落被害が発生しており、この原因を究明する必要があったことから、昨年度は、被害のあった海域 への設置を優先したところで、恵山地域の女那川町地先と椴法華地域の新浜町地先の2カ所にブイを 設置したところだ。今年度は残りの地域、函館地域の石崎町地先、戸井地域の浜町地先、南茅部地域 の尾札部町地先と大船町地先の4カ所に設置する予定であり、漁協との協議で計画した全ての海域へ の設置が完了する見込みとなっている。
○中嶋 美樹委員
・ 地球温暖化の影響と思われる海洋環境の変化で、魚の種類に影響が出てきていたり、つくり育てる 漁業は、函館の漁業を維持していくために不可欠だと思う。農林水産部でも来年度以降、水産振興計 画の策定作業を進めているとのことなので、ぜひそういった視点で今後も取り組みを進めていただき たい。
・ 委員長、ウニの種苗センターやどつぐの後ろ側にある国際水産・海洋総合研究センター、もちろん 委員の皆さん個人では行かれていると思うが、先ほど答弁の中にあったコンブの脱落の事故など含め て、一度委員会で、希望される方でも結構なので視察に行くといったことも必要と思うがいかがか。
○委員長(道畑 克雄)
・ 皆さんの質問が終わった後に協議させていただきたいと思う。(「終わります」と中嶋委員の声)
・ 続いて、荒木委員お願いする。
○荒木 明美委員
・ 水産振興に関連して、水産が振興された後に売り先としてどういうところに魚を持って行くのか、 売るのかというところに着目していくつか質問する。
・ 資料2の平成27年度水産業・漁村の動向等に関する年次報告で、トピックス6に道産水産物の海外 におけるPR活動についてという記事があった。そこから派生して函館産の水産物の輸出状況につい て伺いたい。まず基本的なことだが函館産の水産物の輸出量、輸出額、輸出先の相手国を教えてほし い。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 輸出の函館の実態ということだが、港湾からの輸出で申しあげると、函館港統計年報によると平成 26年の 函館 港か らの水 産品の 輸出量 は9,0 20トン となっ てい る。 輸出国 は中国 、韓国 、ベトナム 、タ イ、シンガポール、香港であり、輸出額については把握できていない。また、港湾だけでなく民間の 事業者が輸出に取り組んでおり、航空便によりタイやシンガポールへ生鮮水産物を輸出している、水 産物地方卸売市場の買い受け人がいるが、羽田空港を経由しているため、輸出が羽田空港のカウント となっている。あと商社を経由する輸出については、商社との国内取引というカウントになるため輸 出としては数字が見えてこない状況にあり、函館産水産物の輸出の全容を把握するのはかなり大変な 作業と考えている。
○荒木 明美委員
・ わかりました。今伺った数字としては函館港から出た数字と理解した。確かに民間事業者や最近は 個人で小口の宅急便的なものもできているので全容を把握するのは難しいとは思う。
・ 函館産の水産物として輸出している魚種はどのようなものがあるのか。またそれらがどういう状態 で送られているのか教えてほしい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 函館港からの輸出の部分だけの数字になるが、輸出されている水産品についてはほどんどが冷凍状 態で、魚種としてはサケやスケトウダラ、ホタテ、イカなどだ。
○荒木 明美委員
・ ほとんどが冷凍とのことだが、例えばイカを生きたまま輸送とかあるが、鮮度の良い状態で送るよ うな試みがあるかは御存じか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 水産物地方卸売市場の買い受け人が生鮮の水産物をタイやシンガポールへ輸出しており、活の状態 ではないが、ある程度鮮度を保持した状態で、以前は那覇空港が24時間供用しているので那覇空港を 経由でタイへ輸出していたが、最近は羽田空港経由で、生鮮の状態で輸出していると伺っている。
○荒木 明美委員
・ 輸出の中で漁業用の資材はどのくらい輸出されているのか。また函館産の水産物を輸出する中で栽 培漁業による生産量はどのくらいあるか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 函館 港か らの輸 出の 数字に なるが 、漁業 用資 材の 輸出量 、多分 漁網だ と思 うが、 136トン輸出 され ている。函館産の栽培漁業による水産物の輸出量については先ほどの答弁のとおり、冷凍状態でサケ やスケトウダラが輸出されており、ホタテも含まれているが、ホタテの養殖をしている地域が南茅部 に限定されており、恐らくホタテが入っていたとしてもかなり少ないと思っている。
○荒木 明美委員
・ 恐らく函館税関と広げたときには港湾空港部に伺うべきデータもあるかと思ったので基本的なデー タについては以上で終わる。
・ 大きな話になってしまうが、函館産の水産物輸出について今後の可能性、ポテンシャルを伺いたい。 人口減少もあり、TPPの問題も絡むため、私は売り先として、一つ輸出の拡大は大きな可能性があ ると感じているが、いかがか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 函館産水産物の輸出の可能性というお尋ねだが、我が国全体を見たときに人口減少時代に入ってい るし、魚離れが進んできているので、将来的に魚介類の国内市場が縮小するだろうと予測している。 一方で平成26年度の食料自給率がカロリーベースで39%、そのうち魚介類の自給率は67%と低い状況 にあるが、新たな販路を海外に見出す必要はあると考えている。日本産の農水産物を含む食品は、食 味の良さに加え品質と安全性の高さから欧米を中心に高く評価されている。また世界的な日本食ブー ムが追い風になると思うので、輸出については可能性はあると考えているが、一方でクリアしなけれ ばならない課題も多いと感じている。
○荒木 明美委員
・ クリアしなければならない課題については恐らくこの後話が出てくるのかなと思うが、魚介類の自 給率が低い、いろいろな魚種が輸入で入ってくるという現状もあるが、今答弁にあったように函館産 の質の良い魚介類を高級品として海外で、大量生産ではなく質を売るという意味でも可能性は高くあ ると思うのでぜひ積極的にお願いしたい。
・ TPPなど市場の環境の変化が見込まれるが、世界の市場と戦う上での函館の戦略はどのようにお 考えか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 輸出に関連して、TPP協定については国内外の情勢により今後どのような方向に進むことになる のか注視しているところだが、国では2020年に農林水産物や食品の輸出額を1兆円とする目標を前倒 しして達成するとしている。また北海道でも北海道食の輸出拡大戦略を展開し、平成30年に食の輸出 1,000 億円を 目標に 掲げ ている 。水 産物の 輸出に つい ては、 既に 北海道 ぎょれ ん― ―北海 道漁業 協同 組合連合会が取り組んでおり、取り組んでいる目的としては国際的に水産物の需要が増加していると いう背景もあるが、チリからサーモンが結構日本に入ってくると秋サケの相場が崩れてしまう。国内 の需給調整――相場を安定させるために北海道産の秋サケを海外に輸出して、相場を安定させている。 結果赤字になる年もあるようだが、ぎょれんとしては相場の安定のために海外に秋サケやホタテの輸 出をしている。
・ 魚介類の国内市場の縮小が予測されるので、新たな販路を海外に見出す必要はあると考えているが、 一方で海外のニーズをどのように掘り起こすのか、掘り起こして海外のバイヤーとどのように接点を
持っていくか――いろんな商談会など機会を捉えていくしかないと思うが、そういう課題がある。ま た輸出の主体がどこになるかという問題がある。漁業の場合、漁業者は漁協に出荷しなければならな いというルールがあり、漁業者が個人で輸出するということになると漁協のルール違反になってしま うので、やるとすれば漁協なのかと思うが、漁協も単独で輸出に取り組むのはかなりハードルが高い と思っている。もし輸出するとなると商社を経由する形になると思うが、函館の漁協の場合、一部出 していない漁協もあるが、水産市場にかなりの部分出荷しているので、それが商社に置きかわると、 水産市場の卸売業者の取扱高が減ってしまうので、卸売業者の経営がかなり厳しくなってくると考え ている。卸売市場の場合、開設者は市だが卸売業者がいなければ市場の機能を果たさないので卸売業 者の経営も、我々とすると考えなければならないためそこも課題だと思っている。あと、取引の通貨 をどうするかということもある。商社を経由する場合は、ジェトロさんの話だとドル建てが多いとい う話は聞いているが、まず取引通貨をどうするか。あと当然為替変動があるためそのリスクをどうや って吸収していくかということも課題になる。また荷物の引き渡し場所、例えば函館港で引き渡せば そこから先は相手方の負担になるが、ものによっては軒先渡しというパターンもあるので、そうする と現地に着くまでこちらの荷主が全て責任負わなければならない、それだけリスクもあり費用の負担 も出てくる。そういった多くの課題があると考えている。だからと言って消極的になるということで はなく、どういう方法でやっていけるのか検討していかなければならないと思っている。ただいずれ にしても漁業者の所得、経営安定につながることが大前提となるので、輸出することで漁業者の経営 の安定に逆行する結果を招くのであれば、それは本末転倒だと思うので、そこは見極めていきたいと 考えている。
○荒木 明美委員
・ よくわかった。確かに海外のニーズの掘り起こしはじめ大変な課題があると思うし、あとどこまで 行政が絡んで、どこからが漁業者でどこからが民間というのが、今回このテーマを勉強していても難 しいなと思ったが、そこに可能性があると思うし、先ほど申し上げたとおり質の高いものを輸出する ことによって価格の高いものを販売できるとか、それがブランドにつながるということは函館にとっ てプラスだと思う。あと卸売業者の方にご迷惑がかかってはいけないので、今でもしとんとんなので あれば生産量をふやさなければならないという方向にいくと思うが、TPPが始まってからでは遅い と思うので、TPPがきたときのことに備えた戦略も含めて早め早めの対応を今後も期待したいと思 っている。
○委員長(道畑 克雄)
・ 井田委員お願いする。
○井田 範行委員
・ 重複の部分は外すようにして聞いていきたい。漁業振興というのは、安定的に良いものをたくさん とる、そして選択されるようより高く売っていくという部分が非常に重要なことだと思っている。安 定ということになると、つくり育てるということでわかるが、今回の資料の中で海水温の上昇という のが出ている。先ほどのブリの話もそうだが、魚種が変化するということで突然とれたにしても、資 料の中ではそこの需要がない、さらには流通経路の確保が難しいとなっているが、この海水温上昇、 温暖化は今始まった話ではなく、当然何年も前から出ていてその現象はもう既にわかっていたわけだ。
当然南のものが揚がってくるのはわかっていたわけだが、この辺は何か対策できないのか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 対策ということだが、回遊してくる魚をかえるというのは、自然相手なので当然できないが、資料 にも書いているように思いがけない魚がとれて、それが地域で消費しきれない、加工原料としても使 えないという状況があるかと思うが、函館市管内の場合、水産市場の仲卸人や買い受け人が全国に顧 客を持っている。なのでこの地域でさばけないものがあったとしても、築地に出荷している方もいら っしゃるし、飲食店と取引している業者もいらっしゃるので、そちらへ流通させることは十分可能と 考えている。
○井田 範行委員
・ 要するに函館だけでなく全国、私が純粋に思ったのは、過去にブリがとれているところ、当然流通 経路、確保経路持っている、恐らくそちらの方は少しずつ減って、それが北上してきたとすれば、そ このツールを使うとうまくいきそうに思うが。先ほど説明の中で市場の関係、連携の関係の中で一気 にこっちをやめて、すっとこっちに行くという話にはなかなかならないということはわかったが、そ の辺流通経路を市場のほうにも努力してもらって広げていくことも重要なのかなと思っている。
・ 温暖化の問題、回遊魚もろに影響を受けるが、当然今話題にしているつくり育てるという部分の中 でも、沿岸においても資料を見ると赤いところがどんどんふえてきているということになると、いろ んな種苗やっているがそれにも当然影響は避けられないと思うが、その影響の捉えと、海の温度を調 整するのは不可能と思うが、その対策があるのであればお聞きしたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 海水温上昇の影響ということで、海水温上昇との因果関係はまだ明らかになっていないが、例えば 影響としてウニのへい死のような状況も出てきているし、コンブの穴あき症、付着物で毛がついてし まい根を張るというか、乾燥させたときに品質が劣って見える、毛の付着がかなりふえている。先ほ ど中嶋委員にも答弁したが、昨年1月に恵山地域で大規模な養殖コンブの芽落ちと脱落被害が発生し ている。そういう状況が出てきているので海水温の上昇の影響は少なからずあると考えているが科学 的に因果関係がまだ実証されている状況ではない。養殖コンブの芽落ちや脱落については、今函館水 産試験場に原因究明と養殖技術の検証などの研究を委託している。水産試験場が原因究明を取り組む に当たり、ユビキタスブイを活用し、海洋環境の変化と今回の被害、どんな因果関係があるのかとい うことも調査をしていただいている状況だ。
○井田 範行委員
・ いろ んな 現象が 起き ている けれど も100 %温暖 化、海 水温 の上 昇と言 い切れ ない部 分もあると いう ことで、研究機関と進めているという話だが、函館には水産試験場、あと水産海洋総合研究センター、 あと工業技術センター中にも水産関係があるということで聞いている。良いものをたくさんとるとい うことになると、今言ったようにその辺の原因をしっかりしなければ対策もとれないが、その辺の連 携がどのような形になっているのか、さらに具体的な成果今お話しされたが、それ以外にも成果があ るのか、あわせてお聞きしたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 函館市管内には学術研究機関が多く集積しており、それぞれの研究機関いろいろなことをテーマに
研究を進めているが、函館市としてはそれぞれの分野で、その研究機関の成果を活用するという観点 での連携を今している状況だ。国際水産・海洋総合研究センターが供用を開始される前から、市とし ては北大の大学院の水産科学研究院にいろいろなテーマの研究をこれまでも委託している。直近であ ればナマコの資源増大に関する研究を委託しており、その成果もあり一昨年度からナマコの漁協によ る種苗放流が始まっている。内容としては種苗の生産技術、ナマコの生態の研究をお願いし、それが 種苗放流につながっている。あと海洋センターに入居している企業で、名前は言わないが、入舟地区 で磯焼けの現象が出ており、磯焼けの原因究明とまた海藻を生やすためにはどうすれば良いかという ことを企業に研究を委託している。あと未来大学で開発したユビキタスブイの活用、養殖コンブの芽 落ち、脱落被害の原因究明を水産試験場に委託している。そういう形での連携をしている。今後もほ かに連携するものがないのか、海洋センターの入居団体とも時期を見て懇談したり、取り組んでいる。
○井田 範行委員
・ 研究機関の対応はわかった。例えば函館でいった養殖コンブの脱落とか、函館だけの問題ではもう きっとないと思う、北海道、日本全部とは言わないが。その辺の同じような現象が起きた、環境が違 うから同じ原因とは限らないと思うが、当然水産試験場は道のエリアだと思うので、道は連携とれて いると思うが、ほかの地域との連携というのは、行政側の仕事かよくわからないが、その辺はどのよ うな形になっているか分かれば教えていただきたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 水産試験場については、独立行政法人に移行し、研究費用を捻出するのが結構大変な状況もあり、 道内に何カ所か試験場あるが、試験場ごとに担当を決めて、例えば稚内水試のほうではタコの研究し ているし、函館水試はコンブの研究しているし、そのように役割分担をしながらやっている状況だ。
○井田 範行委員
・ 次に、栽培漁業という形の中で、たくさんとる、高く売るというか選択されるということも重要な、 漁業者の収入上げるという部分で。方法としてブランド化という話もあると思うが、これまでの取り 組み、成果についてお聞きしたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ ブランド化というか、他産地との差別化、ほかの産地のものよりクオリティが高いから取引価格を 上げるということかと思うが、栽培漁業の生産物についてはこれまで市のほうでは特に取り組みはし てきていない。今までやってきた取り組みとしては、戸井漁協が取り組んでいる一本釣り活締めブリ、 こちらは首都圏の高級なデパート――銀座の三越と日本橋の三越に売り込みに行き、実際に販売もし ていただいている。我々と漁協、実際にブリをとっている漁業者で一緒に行き、売っている売り場で 販促活動もしてきている。今現在イオンと包括連携協定しており、イオン系列のダイエーのほうでこ のブリを販売していただいているし、テレビのCMでも取り上げられているので、販路もできたし認 知度も徐々に高まってきている状況だ。
○井田 範行委員
・ 以前は確かイカも、東京で4、5年かキャンペーンとかやって、函館、イカというのはブランドだ と思うが、ただ関サバ、関アジのあのグレードまではきっといっていないのかなと思っている。今お 話しされたようにつくり育てる漁業の中でブランド化、品質としては自然のものが1番良いんでしょ
うけども、その辺は可能かどうか、可能だとすればどんなつくり育てる漁業を高く売れる、多くのお 客様に選択されるという方法はどんなものが考えられるのか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ まずイカの話があったので、イカでの取り組みも答弁させていただくが、お話にあったようにかな り前だがイカキャンペーンをやってた時期もある。しばらくの間そういう取り組みしていないが、市 場内の業者からも要望あり、今函館のイカのイメージポスターを作製し、市内外でポスターを使った PRに取り組んできている。一昨年からグリーンプラザのほうで10月にいか祭りというのが民間レベ ルで開催されており、その民間の協議会のほうから北海道新幹線開業を契機にいか祭りの規模を拡大 したいと、ぜひ函館市にも実行委員会に参画してほしいという話があり、今年度から函館市も実行委 員会に参画することになった。今年も10月の1日、2日にいか祭りの開催が予定されている。そうい ういか祭りなんかも使いながら、国内外にPRして行ければと考えている。
・ 栽培漁業でのブランド化ということになると、函館の場合マコンブなのかと思うが、函館のマコン ブについてはコンブ関係の問屋さんや料理人の玄人は十分に函館のコンブは最高級のコンブというこ とで認識されている。ただ、エンドユーザーである消費者がどうしても利尻や羅臼、日高こっちのコ ンブのほうがエンドユーザーには有名な状況、認知されている状況にあり、函館でマコンブが生産さ れているということも、函館がコンブの日本一の生産地であるということも余り認識されていないの が実情かなと考えている。この函館のマコンブも産地により、白口浜、黒口浜、本場折と銘柄が分か れており、それぞれの生産者、地域によって、その生産者自分の地域でつくったマコンブ、この品質 に自信と誇りを持っている状況だ。そういう状況もあり、函館昆布という売り方をした方が良いとい う漁業者もいらっしゃるが、地域の白口浜という名前にこだわる漁師の方もいらっしゃり、なかなか この函館昆布という売り方ができるかどうかは今検討している最中であるが、実現に至るかどうかも わからない状況だ。いずれにしても、函館昆布という形で売り出すことによってコンブの取引価格が 上がると、そういう成果を目的に取り組むのであれば、間違いなく取引価格が上がるということを見 極めなければやる意味がないわけであり、十数年前にガゴメが一時期かなり相場が上がったことがあ る。その次の年ガゴメに買い手がつかなかった。なので相場の乱高下よりも高い水準で安定した取引 価格というものが維持できるような環境が一番望ましいのかなと考えている。
○井田 範行委員
・ 確かに今おっしゃったようにコンブ、それぞれの地域で、その地域がブランドと言えばブランドな んでしょうが、ただ消費者にとってはなかなかわかりずらい。そこで例えば漁協さんとお話しすると きに も、( 仮称 )函 館昆布 とした 場合に 行政 側の ほうで 、過去 にやっ たよう なP Rや ります よ、そ れ によって多少でも付加価値上げますよ、こういう努力しますけどいかがですかと言うと、意外と前に 進むのかもしれない。その辺はどんな方法あるのかわからないが、つくり育てる、ブランド化となる とその辺の検討も進めていかなければならないのかなと思っている。
・ 次に市の取り組み、この資料にも出ている。資料の市の取り組みとしては漁場整備、種苗の供給、 このようなことをやられているが、そもそもわからないのがなぜこの事業を行っているのか、漁協さ んの意向もかなりあると思うが、当然産学官の連携も含めた中でなぜこの事業に補助出してこの整備 をしているというような形になっているのかまずお聞かせいただきたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 農林水産部としては、水産課が中心となるが、漁協や浜、現場に出向いており、いろいろな情報交 換や状況の変化は捉えている。その中で翌年度の予算を編成するに当たっては、漁協とも十分協議を し、その地域、浜がどのような事業を希望しているのか、そういう希望も聞きながら、尊重しながら、 あと費用対効果も当然考えなければならないわけで、その辺を勘案した上で事業の選定をしている。 加えて生産だけでなく、どうやって高く売るかということが重要になってきているので、こちらのほ う企画調整課に市場販路担当課長を配置し、販路の開拓や他産地との差別化による取引価格の向上、 こういうものにも積極的に今現在取り組んでいる。
○井田 範行委員
・ 漁業者が判断するに当たっては当然過去からの地形とかいろんな形の中で判断される、恐らく想像 としては学術研究機関とも連携を取りながら、ここにこうするとこういう効果があるだろうというこ とでやっているのかな、ということでわかった。
・ それぞれの事業、補助金を含めて効果があるということはわかるが、本当にその事業が投資として ベストなのかだとか、例えば先ほどいろんなお話あった中で、ウニ、アワビ、ナマコ種苗放流してい る、私もやらないよりやった方が良いのはわかる。ただ、本当にそれが効果的な手法なのか、その辺 もっと検討の余地はないのかお聞かせいただきたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 水産振興で取り組んでいる事業については当然アウトカムというもの、成果を重要視していかなけ ればならないと考えているが、一方で一次産業の振興施策の場合、目に見えた効果っていうものがな かなか見えてこない実態もある。ただ予算については当然有効に活用していかなければならないとい うこともあるので、成果が出ていない事業についてはPDCAサイクル――プラン・ドゥ・チェック
・アクト、このサイクルを活用しながら事業の検証を行って必要な改善に取り組んでいかなければな らないと考えている。
○井田 範行委員
・ 例えば漁場の整備はなんとなく上から予算でやるとふえたとかわかる気もするし、ただ種苗放流の 場合 、放 流す ること によっ て生 産額が こう なりま したっ て数字 的な もの は・・・タ グつ けるか って言 っ たってつけれるわけないんだけれども、なんか効果が見えなければ、効果があるはわかっているが、 もっと効果的にというにはどうしたらいいんだという部分、もう一度踏み込んでいかなければだめだ と思うが、効果の検証方法はないのか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ お答えになってないかもしれないが、まいたウニあるいはアワビに応じて生産量がどのように推移 するかということしか検証できる材料はないのかなと思うが、ただ生産量も例えばしけが続いて漁に 出れないとか、いろんな外的要因にも影響されるから、あとまいてからの海洋環境というか気象条件 でちゃんと生育できなかったとか、いろんな外的要因に影響されるのでなかなか検証するのが難しい 状況だ。あと水産現勢で生産の金額や量出ているが、ウニの場合むき身の重量で生産量は出てくるの で、なかなか重量だけでも判断しづらい部分もある。そこが私どもの悩みの種でもある。
○井田 範行委員
・ 確かに自然を相手にものをつくっているわけだから、非常に難しいと思うが、私のように費用対効 果、費用対効果という人間からすると、投資に対して効果ってあると思いますとはみんな言うんでし ょうけども、その辺の投資、同じお金を使うのであればそれよりも違うことに使ったらもっと効果が あるのかもしれない。その辺はどうなのかなという感じはしている。
・ 最後、今回の研究テーマの最大の目標である漁業者の収入安定、増加という部分、今お話ししたよ うに行政側としても、基本的には漁業者、漁協が主体的に動いてくれるべきものではあるが、当然漁 業者だけで行き着けない部分もあるでしょうけども、行政として投資、効果的なところにお金を入れ る、そして漁業安定、漁業が活性化していくということで、答えの出ない話だが、最も投資として効 果のある事業、わかっていればそれやっていると思うが、その辺の考えについて最後にお聞かせいた だきたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 漁業者の収入安定を図るために最も効果的な事業ということだが、お答えになっているかわからな いが、水産物の相場は需要と供給のバランスで形成される。大漁貧乏という言葉、豊作貧乏という言 葉もあるが、生産量がふえると当然のごとく市場原理で相場は下がる。反対に水揚げ量が低調な場合、 つい先日道東のサンマの初競りあったが、1キロ20万円のご祝儀相場ついている。トータルすれば、 量がとれて相場が下がるのと量がとれなくて相場が上がるのトータルで見た場合どっちが漁業者のた めになっているのかあるが、まずそういう状況がある。あと消費者はどうしても、高いもの買う方も いるがどちらかというと安い食品を買い求める、そういう消費者の方が多い、そういう状況の中で、 川下に位置している小売業界、消費者のニーズにどうしても応えようとする、だから安いものを店頭 に並べるためには当然仕入れ価格を抑えなければならない、そのしわ寄せが川上に来るというような 構造になる。あと、川上に位置する生産者、これは農業も同じだが、ほかの産業と違い競りで値段が 決まる、生産した人たちがみずから値段をつけることができない、そういう状況がある。ほかの2次、 3次産業の場合は一般的に原価を元に販売価格を設定する。当然そうでないと粗利益を確保できない という状況が出るので、この粗利益から光熱水費や人件費を捻出して最終的に営業利益、収益がどう なるかということになるので、やはり原価というものが2次3次産業の場合は重要視される部分であ るが、1次産業の場合はみずから価格を設定できないので、取引価格が最悪原価を下回ってしまうこ ともあり得る。要は漁業の場合出漁することによって赤字になるという現象もないわけではない、あ り得る。ということでまず漁業者が自分たちがとった魚の値段を、かかった原価を加味して設定する ことができる流通構造であれば、漁業者の経営は当然安定してくるかなというふうには思っている。 ただ流通構造、行政だけでどうこうできる話ではないので、こういう環境の中でも漁業者の経営安定 を少しでも図っていかなければならないということで、農林水産部としては常日頃いろんなことを考 えている。ただなかなか最も効果的な事業という答えを導き出すことができないでいる、そういうこ とでジレンマを感じているがそういう状況にある。ということで今市のほうで漁協含めていろいろな 要望あって、それも尊重しながらいろいろな施策や事業を展開しているが、漁業が持続可能な産業と して続けていけるためにも、そういう事業は必要と思っているし、漁業は魚がとれなければ産業とし て当然成り立たないので、資源をいかにふやしていくか、そういう意味ではつくり育てる漁業が非常 に大事だと考えている。
○委員長(道畑 克雄)
・ 以上、事前に確認事項御提出いただいた委員から発言いただいたが、ほかの方で今のやり取り等聞 いたことも含めて何かご発言、あるいは質問あるか。
○阿部 善一委員
・ 確認したいことがある。先ほどやり取りの中で漁協の衛生管理の問題で答弁あったが、もちろんH ACCPは満たしてないし、満たしているところどこもないと思うけれども、例えば輸出ということ にだけ議論を絞って言うと、相手先、輸入先の衛生基準もとりさったものない、そうすると函館の状 況からすると今冷凍で輸出していると言うが、それは直接どういう加工を経て、どういう基準に合格 して輸出を許可されているかということについてお知らせいただきたい。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 水産物の鮮度の基準がやはりヨーロッパはかなり厳しいと伺っている。最終的には輸出国、相手国 の検疫の基準や農作物であれば残留農薬も当然チェックされるだろうが、詳細に把握しているわけで はないが、東南アジアに輸出している事業者が実際いるので、確かにヨーロッパよりはかなり基準は 緩いのかもしれないが、今の現状でも輸出は可能なのかと思う。ただ韓国が東日本大震災で原発事故 発生してからかなり基準が厳しくなってきているので、いまだに厳しい基準が続いているので、そこ ら辺今後十分に調査していきたいと思う。
○阿部 善一委員
・ 何年か前にHACCPの問題が大きくクローズアップされたときがあって、函市の設備改良をしな ければならないという議論になって、当時。そしたら建てかえなきゃだめだと、あのままではHAC CPの基準に満たないという議論があって、あれからHACCPの基準か下がったのかどうかわから ないが、たくさんとれて国内消費の分、余った分、その分輸出できればいいが、例えばさっき言った ブリが定置網に相当最近かかるようになってきた。しかし最盛期になるとキロ2円とか3円とか8円 とかって、運賃にも満たない、魚価が低下して。これをどうするか、飼料にもならない、運賃だけ高 くなって。こういう問題を漁協だけでは解決できる話ではない、行政が深く関与していかないとなか なかできない。そういう対策は真剣に考えていかなければならないし、何か皆さんのなかでお考えあ るだろうか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ ただ今ブリのお話があったが、3年か4年くらい前、かなりの量ブリがとれ特に南茅部地区の定置 網にブリが大量にかかっている。南かやべ漁協の場合産地市場持っているのでそこで仲買人に競り売 りするわけだが、当然仲買人も買えるだけの量ではない。それが函館市水産市場に出てきて卸売業者 が各業者に、そのときは各業者に無理を言って買ってもらってたような状況も実態としてある。あと、 南かやべ漁協では市場に出すと当然相場も崩れるしさばき切れる量ではなかったので、地域の住民に ブリを配ったということも実際あった。当時ブリが余りにも大量にとれるから、ぎょれんとして輸出 の対応を検討したことがある。その翌年から多少漁獲量減ってきて今落ち着いているが、やはり函館 だけでは当然消費しきれないので、それを国内、ほかの地域あるいは海外に出していくということは 考えていかなければならないと思っている。こちらの地域、ブリ大量にとれているが反対に氷見の寒 ブリって有名だが氷見地域でブリがとれない状況がでてきてる、それだけ回遊性魚種は変化が出てき
ているかなと思うが、先ほど井田委員からお話あったように、ほかの地域で製造のラインだとか持っ ている地域があれば、そちらのほうにブリを流通させるとか、そういうことも考えていかなければな らないのかなと考えている。
○阿部 善一委員
・ そういう他力本願的なことは、私はなかなか成功しないと思っている。藤井委員もよく御存じのC ASという冷凍庫がある。最近都会のマンションに住む、若い、特に夫婦はマンションでは魚を焼か ないと、冷凍品をチンして食べる、これが主流なんだということで。本当に脂っ気の多いものでも冷 凍しても大丈夫なのということの中でいろいろ開発されてきたのがCASという方式の冷凍庫だ。私 も実際見たことがあるし、1年以上冷凍庫に入れて保管したものを試食したこともある。だから値段 どれぐらいするかわからないが、大漁貧乏という時代は昔からずっと続いているわけだ。それって漁 師はやる気なくなってしまう。だからそういう1次的な加工あるいは2次的な加工をして、そういう ものの中にストックしておいて、そしてそれを原料割ると安く買えるわけだから、そして売るときは 普 通 の 値 段 で 売 る と 相 当 な 利 幅 が 出 る わ け だ か ら 原 料 者 に と っ て も い い し そ こ に 雇 用 も 生 ま れ て く る。ただそれを一つの漁協でつくると大変な金額的な投資になるから、行政も入る、あるいは国も入 れるそして漁協も複合体で、共同でそういうもの管理をして、そういうものを加工していくというこ ともこれからしていかないと、今日魚とれる、明日とれるということだけでは過去の議論であって、 そんな議論ウニいくら放流したって、アワビいくら放流したってそんな状況かわるわけでない。やっ ぱりきちんとした構造変化をもくろんで戦略的に追求してそしてどうやって育てる漁業をするのかと いった連結性がなければならないのではないか。最近私も興味のある長崎、今行ってこようかと思う が、そこはブリの養殖をやって、今まではブリは乱高下が非常にあって、餌代に全部とられて利益も 20 0万円生 まな いと いうこ とで何 を考え たか とい うと、 ヨーロ ッパ人 の志向 を調 査し て、日 本人み た くあんまり脂っこいものはだめだと、できるだけ脂っこいのを少なくするために餌に工夫した。餌に 工夫したら非常に好評で、今工場を増設して会社としても利益が成り立っているということが報道さ れている。だから函館がつくり育てる漁業を目指すということであれば、私はそれで間違いないしい いと思う。今までのようにウニの数、種苗をふやした、アワビをふやしたと、これで終わっているん だったらもう終わりだ、やらないほうがいい。きちんとした大きな戦略性を持たなければ、これは何 の意味も持たない。そこをきちんと力を入れて農林水産部がどこまで追求できるかだと思っている。 その辺のところは皆さんどう思っているか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ ただ今CASという言葉出てきたが、CAS――セル・アライブ・システム、細胞を壊さないシス テムという画期的な冷凍技術だ。今医療の分野での活用も検討されているとお聞きしている。私も千 葉の流山のアビーという会社が開発したが、そちらを見に行っている。今お話あったように大量にと れたときに冷凍して保存して、大量に市場に流し込まない、それによって相場を安定させるというこ とも当然考えていかなければならないと思うが、今現在余りにも大量にとれる魚がブリだけで、その ブリもいつまでとれるのか自然相手の話なので今後どうなるか我々もわからないが、いずれにしても 相場の安定向上を考えたときに、多く市場に流れ込むと当然値段下がるので、そこら辺のコントロー ルというものは考えていかなければならないと考えている。そのCASや今いろいろな冷凍技術が開
発されているので、そこら辺今後どうしていくか、漁協さんだけであれば当然できないし、あと漁業 者の所得安定を考えたときに、市場の卸売業者の経営にも当然連動してくるから、市場の卸売業者の ためにもそういう機能をどうしていくかとそういうことも含めて検討していきたいと考えている。
○阿部 善一委員
・ つくり育てる漁業の中で、さっき言ったように種苗の数をふやせばいいという話じゃない。問題は 後継者をつくり育てていくためには、漁業者の所得をどう上げていくか、そこでどういう形にするか ということの中で、海という畑がある、そこしか育たないわけだから、その一つは海面調整法の漁業 権という問題がある。同じ地域の中でも漁業権が限られている。この漁業権という問題、非常に大き な問題だが、この漁業権の問題を取っ払って、それぞれの地域にあったものをつくり育てていくとい うことが私の考え方。そうしなければならないんでないか、そういう時期に来ているんじゃないかと。 例えばこの地域は、これだけ非常に良いものを育つんだけれども、その漁業権の幅が狭いために、こ れしか養殖できない、これしか放流できないんだと、こっちは別なものあるんだけれども、漁業権が 広いんだけども今やっているやつはだめなんだよな、あれこっちもつくれば良いんだよと調整きけば 良いが、海面調整法の漁業権の問題を、これは非常に漁師反発する話だ、真っ正面から反発するでし ょう。だけどもそのことを乗り越えて凌駕できるだけの材料を提示して、将来のためにはこの改革も 必要なんですというようなことをきちんと議論的に積み上げていって、海を広く使うと、今実は広い ようで狭い、漁業権設定されているから。海を広く使うということで大きなグラウンドで大きなこと やりましょうよというような発想を転換して行きながら、つくり育てる漁業を育てていくということ でなければ私はだめだと思っている。こういう問題はまず漁業者は反発するでしょう、間違いなく。 だけども震災のときに宮城県が漁業権というもので大手商社を入れて、大きく漁業権を商社が買い取 ってやって、宮城県の漁協が二分された。しかし現実に今、民間企業が参入して養殖だとかいろんな 漁業をやっている。形とすればこうなっていくはずだ。昔の高木委員会の提言みたいな、私あれはあ んま好きじゃないが、あの高木委員会のとおり大体なっているような風潮があるが、でもそういう形 をしていかなければ資金がないわけだ、資金が、育てる漁業をするにしても。労働力もない。これで 何所得上げていくのということをやろうとすると大幅な発想の転換をし改革をしていかなければ、海 を広く使うということの発想でなければ私その目的は達成しないと思っている。その辺皆さんは、案 をつくるのに漁業関係者ともお話しされているようだが、そういう話をなかなか出てこないんだろう けど、これから提起していくということも大事なことではないかと思う、海を広く使うという意味。 どうか。
○農林水産部次長(川村 真一)
・ 漁業権のお話だが、東日本大震災の際に宮城県知事が特区申請をして、特定区画漁業権の部分での 特例措置を講じられている。実際今個人の漁業者がどんどん減っていく中で漁業権設定された海域で 資源を全て取り尽くしているというか、とっているかどうかというのはあるが、漁業権を設定された 沿岸から3キロから5キロのエリアだと思うが、その海域を有効に使うためには漁業者、とる人間を ふやしていくしかないんだろうと思う。実際に共同漁業権については、地元の漁協が行使できる団体 となっているが、民間企業が漁協の組合員になってもいいわけだ。区画漁業権の場合は企業が入って くることもできるがやはり阿部委員からお話あったように、地元の漁協は企業の参入を当然嫌がる傾